ヘアカラー(染毛剤)は、劇薬成分が使用されていいます
美しくなるための理・美容が、逆に皮膚トラブルの原因になっていることは皮肉な話しなのですが・・・
髪の毛は皮膚よりも強いケラチン淡白質で出来ています。爪も同じケラチン淡白質です。しかし、驚くことに、爪よりも髪の毛の方がもっと強いのです。
その強い髪の毛を、何とか加工して色を着けようとするのが染毛なのです。
髪の毛は内側から毛隋質、毛皮質、毛表皮と3層構造になっていますが、この毛皮質が水分を保持していて、髪の毛の弾力やしなやかさ、そして黒髪のメラニン色素が入っている場所です。
カラー染毛のときにこのメラニン色素を脱色することにより破壊して除去してから,好きな色に染めるわけです。また、白髪はこのメラニン色素が毛皮質に無くなっていて、中が空洞になり,光を乱反射して白髪に見えるわけです。
白髪染めはこの毛皮質の中に黒い顔料を入れ、それを化学物質で変色させ、毛皮質のなかで黒く発色させるのです。
そのために化学物質を髪の中まで浸透させなければならず、浸透性を高めるためにアンモニアを入れ、黒色を発色させるためにタール色素を使い過酸化水素水で酸化させ黒くするのです。このことが角質どころか、皮膚細胞そのものに大きなダメージを与えます。
タール色素はジアミン系のいわゆる発ガン物質です。そして、過酸化水素は一般にはオキシドールとして知っている消毒薬ですが、その強い活性酸素で細菌を殺すわけですが、このことにより皮下組織まで正常細胞を破壊します。
この二つが重なると特に強いダメージを頭皮に与えます。
少し白髪が出てきて気になり、安易にこのジアミン系の白髪染め(酸化染料とも言います)を行いますと、皮下組織のメラニン形成細胞を破壊して、本来なら徐々に白髪になる筈の正常な細胞まで壊してしまい、一挙に頭部全体が白髪になってしまうことが少なくありません。
染毛を行うと頭皮がヒリヒリしたり,突っ張ったりする経験があると思います、また、粉っぽいフケが出たこともあると思います。
これは染毛で頭皮が異常に乾燥して、正常な皮膚常在細菌のバランスが崩れて、皮膚のバリア機能が壊れたことを現しています。
これらが脱毛原因となることは十分に考えられることです。
染毛を行った後は特に、頭皮の保湿や保護をする必要があります。
頭皮は、皮脂や角質が染毛を行うことにより、かなり傷ついて剥がされていますので、保湿をすることは絶対に必要です。
また、こうした技術をする前に頭皮を保護する意味で、オリーブオイルや椿油を頭皮に擦り込んでおくことも大切です。出来れば、ワールドサイエンスのヘアケアトリートメントを擦り込むことをお薦めします。
特に乾燥肌やアトピー、過敏肌の方は出来れば染毛は行わないようにしましょう、最近ではご自分で染毛をする人がいますが、頭皮に対するリスクは大変に高いものです。
市販のシャンプーはほとんど石油から造られた合成界面活性剤のもので、強力な脱脂作用がありますから、こうしたシャンプーで洗った後に染毛をすることは大変に危険なことです。
円形脱毛症のときはヘアカラーはしてはいけません。