全頭脱毛症の脱毛原因は色々なことがあります。

(パーマネント)の薬品によるもの

現在はコールドパーマとホットパーマ(デジタルパーマ)が主流ですが、コールドパーマはチオグリコール酸アンモニウムの化学薬品の一液を毛髪につけて、毛髪のタンパク質のシスティン結合と呼ば組織結合をを切って、ロッドと呼ぶ丸い棒状に毛髪を巻き付けて、二液の臭素酸ナトリウムなどの酸化作用で、その丸く巻いた状態を固定化することによりパーマをかけるものです。

ホットパーマ(デジタルパーマ)とは、本来は「デジタルフリー」というマシンを使ったパーマの事を指しています。

このデジタルフリーは、電気を伝えることで発熱する特殊なロッド(髪を巻きつける筒状の道具)がついたマシンで、ロッドの温度を自在にデジタルコントロールできます。

現在はデジタルフリー以外にも各メーカーから同様の機能を持つ様々なタイプのマシンがあります。

ストレートパーマというのもありますが、薬剤の成分はパーマ液とほとんど変わらず、それにでんぷんなどを加えて一液のチオグリコール酸と混ぜて粘りを出し毛髪に長く留まるようにします。そして、それを髪につけ、アイロンなどで毛髪をしごくようにして熱処理を行ないまっすぐに毛髪を伸ばして二液の酸化剤でまっすぐなままを固定します。また、アイロンを使用しないで櫛で髪をしごくようにとかし、毛髪をまっすぐに伸ばすようにして二液で固定する方法もあります。

縮毛矯正はコールドパーマ液(ストレートパーマ液より強い薬剤)を長い時間毛髪に付けてたり、アイロンを高温にして、髪をなんども強くしごくように真っ直ぐに伸ばし二液で酸化して固定化します。ストレートパーマよりも縮れ毛をまっすぐに変性することができます。しかし、かなりのダメージがあり毛切れやパサパサの髪質になります。縮毛矯正で傷んだ毛質は元には戻りません

その他に毛髪にダメージを極力与えないように考案ハーブを入れたり、コラーゲンやケラチンなどを加えてパーマ液もあります。

パーマ液の成分

パーマネントウェーブ用製造の承認基準により、パーマネントウェーブ剤と縮毛矯正剤に分類され品質規格が薬事法で定められています。

パーマなどの薬剤は、頭皮に直接薬剤がつきかぶれることもあるので、本当に注意が大切です。

【一般的パーマ剤の成分】
チオグリコール酸塩類 亜硫酸ナトリウム 臭素酸ナトリウム アンモニア水 炭酸アンモニウム 炭酸ナトリウム 炭酸水素アンモニウ システイン又はその塩類 モノエタノールアミン システアミン アルギニン 過酸化水素水 等 

パーマは毛髪を化学薬品で膨潤させロッドなどで巻いて変形させ、さらに酸化し固定化する技術ですが、毛髪はキューティクルという毛表皮の堅い部分があります。そこを浸透させ毛皮質に化学作用を起こすためのもので、強いタンパク分解作用の化学作用があります。

そのために一液を毛髪に付けておく時間は最大15分間くらいです。それ以上一液をつけておくと毛髪はボロボロに毛切れを起こします。

ダメージ毛ならば15分間ではなく、もっと短い時間でボロボロになり、なかには溶けてしまうこともあります。

毛髪でもこんなダメージがあるくらいですから、そんな一液を長時間つけて頭皮につけておくと、頭皮は化学火傷を起こしてしまいます。

特に化学物質過敏症やアトピー体質、湿疹や何等かの頭皮に異常がある場合は一瞬にして大きなダメージを受けることになります。

さらに毛穴から浸透した一液によって毛母細胞が破壊されることもあります。

この時は火傷と同じように、激しい炎症と傷みで夜も眠れないほど苦しむことになります。

化学火傷は皮膚が溶けてしまっていますから、脱毛を起こし回復不可能になり恐れもあります。

また、頭皮を守っている常在細菌のアクネ菌や表皮ブドウ球菌によるバリヤー機能を破壊して、細菌感染が起きやすくなります。

円形脱毛や多発性脱毛に少しでもなっていると一挙に悪化して、全頭脱毛症になる怖れがあります。

パーマは簡単なように思いますが、実は大変に怖い学物質が使用されているのです。