喫煙は厳禁です。特に妊婦は自分の健康と胎児の健康のために絶対に禁煙をしなければならず、受動喫煙も避けましょう。
タバコの煙にはタバコの煙には、4,000種類以上もの化学物質が含まれています。その中に発癌性物質は60種類も含まれています。
発癌性化学物質は体内に入るとすぐには病的症状を出さなくても体内脂肪や皮下脂肪中に蓄積されて確実に身体を蝕んでいきます。
特に妊産婦はすぐさま胎児に大きなダメージを与え、母体にも取り返しのつかない重大な危険性を及ぼします。
ナフチルアミン 膀胱発ガン性物質 39.0倍
カドミウム 発ガン性物質・肺気腫 3.6倍
ベンツピレン 発ガン性物質 3.9倍
一酸化炭素 有害物質 4.7倍
ニコチン 有害物質 2.8倍
ニ卜ロソアミン 強力な発ガン性物質 52.0倍
チッ素素酸化物(NOX) 毒性 3.6倍
アンモニア 粘膜刺激・毒性 46.0倍
ホルムアルデヒド 粘膜刺激・繊毛障害・咳反射 50倍
猛毒のダイオキシンはゴミ焼却場の低温焼却をした場合発生することから、今はそのような焼却場はなくなりましたが、タバコの煙は600度から800度くらいの燃焼でタバコ葉を包む紙が燃えて煙を出しますからダイオキシンが発生します。
タバコにのニコチンは、血管を収縮させ血液の循環を悪くします。
妊婦の喫煙は、臍帯の血流量が減り、胎児に運ばれる酸素や栄養分が少なくなり、胎児の成長を大きく阻害するといいます。
またタバコの煙の一酸化炭素は、血液中のヘモグロビンと結合するため、胎児に十分な酸素が行かなくなり、胎児の脳に大きなダメージを与え、発育不全の原因にもなると報告があります。
喫煙は、流産や早産、低出生体重児の出産や子宮内胎児発達遅延(胎児が順調に育たない)や、胎盤が下がり子宮口を塞ぐ前置胎盤などのリスクも高まるといいます。
喫煙は母乳の出や質に影響し、さらにニコチンが母乳に入り、乳児が不眠や下痢などを起こす報告もあるといいます。
また、喫煙は、SIDS(乳幼児突然死症候群)の要因の1つとも考えられています。
受動喫煙の害 「喫煙者よりも受動喫煙者のほうがより多くの危険な発癌性化学物質を取り込みます。」
喫煙者ではなくても、家族が同じ部屋でタバコを吸っている場合、タバコを吸わない人はフィルターを通していない分、喫煙者よりも多くの有害物質を体内に取り込み、早産などの頻度は約1.2倍に上昇するといわれています。
夫が喫煙している場合、低出生体重児の発生頻度は、夫の喫煙により1.7倍に増加するという報告があります。
タバコを吸っていると妊娠しにくくなるといいます。男性は精子が少なくなり、女性も受精卵が着床しにくくなるといわれています。
日本産婦人科医会・先天異常委員会委員の調べによると、非喫煙者の早産率が6%であるところ、1日6~10本で11%、21~30本で25%、31本以上する人に至っては33%まで増加するといいます。
妊娠中の母親が喫煙すると、出生した子どもの肥満や糖尿病を引き起こすリスクが高まることが知られています。また、学習障害、攻撃的問題行動など行動障害を起こすリスクが高まるとの注意もあります。
子宮内胎児発育遅延には、胎児自体の障害による「発育不全型」と、胎児への栄養供給障害による「栄養失調型」があり、この2つの中間の「混合型(発育遅延児の5%を占める)」の原因として喫煙が挙げられます。
健康な乳幼児の突然死をもたらす「乳幼児突然死症候群」は、妊娠中の喫煙によって、発生リスクが高いといわれています。
なお、妊娠中に喫煙本数を減らすことにより、常位胎盤早期剥離と低出生体重児の発現頻度が減少し、妊娠初期に禁煙した場合は、出生時体重の低下はみられず、早産率も減少するといいます。
卵巣機能の低下
喫煙は月経時痛や月経周期不整、早期閉経に関係しています。
胎児への影響・妊娠合併症
胎児発育遅延と早産、胎盤に関する合併症、前期または破水、周産期死亡、流産、子宮外妊娠の増加、母乳分泌の減少などが起こりやすくなります。また、胎児への影響は妊娠している母親だけでなく周りの人の喫煙によっても起こります
子宮頸ガン
喫煙は子宮頸ガンが発症する原因のひとつに挙げられるといいます。
産後脱毛症の原因として、喫煙や受動喫煙は脱毛原因の重大な原因の一つとなる危険があります。